京都の古い建築物解体について~文化遺産を守るための取り組み~

京都はその美しい古建築や世界文化遺産が多くあることで知られていますが、都市の再生や新たな街づくりのために解体が必要となるケースもあります。今回は、京都で行われる京町屋の解体事例を通じて、どのように都市再生が進められ、新たな街づくりが行われているのかを紹介しましょう。

京都にある京町屋の解体事例とは

京町家の解体を考えている方は多くいます。建物の耐久性が限界に来てしまっている、自分では維持できないなどの理由から京都でも町屋の解体を行うケースがあります。ただ、一般的な建物の解体と異なり、代々大事に引き継がれてきた京都の貴重な財産のため、解体してしまうと元に戻らないリスクがあるのも事実です。このような理由から解体を選択する前に京都市へ相談する必要があります。この条件は厳しく解体する1年前までに届け出が必要であり、解体してしまうと罰せられることがあるので注意しなければなりません。また、解体をしたくないけど手放したいという場合は京町屋のマッチング制度を利用してほかの持ち主に引き継ぐことも可能です。ただ、それでも解体する場合は京都市と相談の場を持ち、そのうえで届け出を行って解体します。解体業者は別途届け出をしなければならないため、一般の解体に比べて手間がかかるようになっています。

解体工事にも専門がある

解体工事といえばどんな建物でも解体するイメージもあります。しかし解体は建設同様、適切な方法で施工しないと大きな事故が発生したり予想外の壊れ方をします。そのため、木造建築に特化した解体業者など得意分野を持っている業者も少なくありません。

解体から再生する技術もある

解体をうまく行うことで、ほかの場所に移築できる技術を持っている解体業者もいます。建物の構造を熟知し、解体だけでなく建設業としても業務を行っているところでは、このように建物の解体から移築までをスムーズに施工できます。さらに問題の箇所を修繕して住んだり、機能を維持向上させた建物にしたりといったことが可能です。